うつ病は誰もが克服できる病気だ!『うつヌケ』著:田中圭一

自分の症状は他人に理解なんてされないと思っていませんか?

他人と私ではどんな過去があるのか、何がきっかけで鬱になってしまったのかは違います。しかし全く違うという事はありません。同じ人間なのです。様々な経験談を知ることが出来れば自分の対処法も見つかります。

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漫画でわかる鬱の克服法

鬱の体験談をつづった書籍はたくさんありますし、医師の立場から書かれた本もあります。そして私のように経験談を書いているブログもです。

しかしこの本は漫画です。この本を手に取ったきっかけは、文字だけで読むよりもとても読みやすいであろうと思ったことです。絵がありますので重苦しい印象にならずわかりやすく鬱について表現されているのではないかと考えました。

ここ半年ほど、文字だけの本を読み過ぎたという個人的な理由もありますが(^^;)。実際に読んでみると思った以上に読みやすく感情移入しやすかったです

人それぞれにある鬱の原因と症状を知ることが出来る

『うつヌケ』では著者を含めて17人の経験談が書かれています。職業もロックミュージシャンやAV監督、OLや占い師など実に様々です。性別・年齢・職業も違う人たちのそれぞれに悩みや鬱のきっかけを知ることが出来ます。

過去は人によって違いますし、それに対しどう感じているのかも違います。様々な方々の経験談と回復への道のりを知ることが出来るのはとても有意義な事です。

私は読んで一番に「安心」しました。華やかな世界にいる人も含めて誰しもが苦悩している事がわかりましたし、同じ悩みをもって苦しんでいる人は必ずいるんだなという意味で安心をしたのです。

これだけ幅広い人たちの経験談が掲載されているんです。自分にも当てはまる悩みや症状はあるはずです。「自分だけじゃなかったんだ」と安心できることは回復へのきっかけになります。不安が一つとり除かれることになりますからね。

さらにその経験者の回復へのエピソードも書かれていますから「自分もこの人と同じように回復出来るんだ」と目標を持つことも出来ます

多くの人の鬱の原因・症状・回復への方法がわかれば、自分に当てはまる事や「自分でもこの方法ならできるかも」というものを見つけることが出来ます。

うつの「あるある」

ここでこの本の著者がまとめた「あるある」を引用します。

うつトンネルとは鬱病と闘っている状態の事だと考えてください。鬱になるとまるでトンネルの中に入ったかのように周りが見えなくなります。そのためこの本では「うつトンネル」と呼ばれています。

うつになりやすい人あるある
・生真面目気が小さいが前向き
・責任感強し

うつトンネルの入り口あるある
・自分がすべて悪いと思い込む
・自信を失う
・自分が嫌いになる

うつトンネルの出口あるある
・周囲から「自分が必要とされている」事を感じる

うつ脱出あるある
・過去のつらさをのりこえ自分を肯定できる

これだけ読むと、「そうなのか。…で、私はどうすれば必要とされることを感じることが出来、自分を肯定出来るようになるのだろう」となります。よくある鬱の本ではこれ以上の事は書かれてはいますが「それはその人だからできたんだ」という内容ばかりです。

『うつヌケ』ではその人の症状とバックグラウンドの違いによる改善の道が書かれています。その数ある事例から「あるある」を導き出すことで、回復への道の根本的な方法を読み解くことが出来るのです。

この「あるある」がいわんとしている本当の意味を知ることが出来るので、自分の回復への道を見つけやすくなっているように感じました。

私も実践したら回復できた

私もこの本に書かれている事を実践していました。うつトンネルの出口あるあるの「周囲から「自分が必要とされている」事を感じる」部分ですが、これはこのブログを書くことで「自分が必要とされている」事を感じることが出来たのです。

自分と同じ悩みを持つ方々の助けになれればなと思い、ブログに記事を書いて投稿し続けました。最初はアクセスが少なかったしツイッターのフォロワーさんも皆無だったのですが、徐々に増えて「読まれている」事を実感してきました

記事へのアクセスが増えてくる事で「必要とされている」感覚を得ることが出来たのです。グーグルから検索して読んでくれる人もいてありがたく感じています。

そこから私は回復してきました。うつ脱出あるあるの「過去のつらさをのりこえ自分を肯定できる」に移ることが出来たのです。「自分のこの経験も無駄ではない、読者の為になっているんだったらこれはこれでいいか」と過去を乗り越えることが出来ました。

安心したい人に読んでほしい

鬱病との闘いに孤独感を感じている人

鬱の原因と症状は人それぞれですし、何がきっかけで回復に向かうかもそれぞれです。個人個人で違うのでとある症状が出る人・出ない人、薬の効く人・効かない人という違いが出てきます。

これは孤独感を生みます。病気との孤独な闘いはとても不安です。この不安が回復を遅らせることもあります。しかしこの本では17人の経験談と回復法が書かれているのです。

誰かの症状や、誰かの回復法が自分にも当てはまる事はあります。有名なミュージシャンや地位を築いた人の例もありますし、「こんな大物でもこんな苦しんでいたんだ」と知ることが出来ることも大きな収穫です。

「自分は一人で闘っているわけではない」事を知ることが出来ます。孤独感を解消したいと考えている方にはおすすめです

文字だけの本が読めない人にも読んでほしい

「文字だけの本が読めない人?どういうことだ?」と思うかもしれません。でも鬱になって頭が故障した状態になると、目がチカチカするというか文字が目で追えないのです。この症状は『うつヌケ』でも紹介されています。

その為、本だと自分がどこを読んでいるのかわからず読み進めづらいですし、理解が追いつきません。これではせっかく買った本を活用することが出来ません。

しかし漫画であれば絵ですから、大体の事は情報は頭に入っていきます。ですから病気の症状と対策を知りたい人で読みやすさ・わかりやすさ重視の方にはおすすめです

まとめ

・漫画ならではの見やすさとわかりやすさがあり、感情移入しやすい
・17人の経験談を知ることが出来るので、自分との共通する点を見つけやすい
・克服法するまでの経験談を知ることが出来、孤独感が無くなり安心できる

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