人見知りで内気、気弱な子供ですが一つ熱中していることがありました。
土いじりです。
砂場で遊ぶ砂いじりではなく、畑などの土を使って耕したり何かを植えたりすることです。
一人でもくもくとやっていました。
植物を育てることは楽しいものでした。
私はおしゃべりがあまり好きではなく、他人に対してオドオドしてしまうのですが
植物に対しては違いました。
木や花は、何も話しません。
話しませんが毎日見ていると表情が全く違うんです。
すくすくと芽が伸びていることもあれば、
葉がしおれてしまっているときもあります。
その時は水を上げたり、虫がついていれば取ってあげたり、雨で土が流されたら補充します。
すると元気を取り戻してどんどん大きくなるんです。
たまに風なのか鳥のせいなのかで枝が折れてしまうこともあります。
それでも何日かすると脇から芽が出てきて伸びてくるんです。
たくましいなあと子供ながらに思いました。
しばらくすると目の先端から変なふくらみが出来始めます。
そして、花が咲き、実るのです。
子供ながらにいろいろ学びました。
生きることは、様々な障害を乗り越えて成長することなのだなと。
なんというか、ませていたといいましょうか。
周りには大人ばかりだったので大人じみた考え方になっていたのです。
それがもとで中学時代は周りと合わない理由を周りがガキだからなどという強がりな言い訳で片付けていたのです。
ですがこれは別の話になります。
とはいえ植物とともに私は過ごすことが多かったです。
植物に話しかけたり愚痴ったりしていた子供でした。
そして植物は成長をもって返答をしてくれていたのです。
これがあったから耐え抜きことが出来たんだと思います。
こういう現実逃避できることがあるからこそ現実というものが嫌であっても気を紛らすことが出来たのです。
その後、就職後に鬱になってしまいますがその原因は夢中になれるものが無くなっていたからなのです。
ですがこれはまた別の話です。
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