感情日記はなぜメンタル回復に役立つのか
メンタルが落ちているとき、「理由はよく分からないけれど気持ちが沈む」「気持ちの波が激しくて自分でも扱いづらい」と感じることがあります。私自身もまさにその状態に陥ったことがあり、仕事のプレッシャーや生活リズムの乱れが重なって、常に心がざわついた日々が続いていました。
そんなときに救いになったのが、友人にすすめられた「感情日記」でした。感情日記とは、名前の通り“そのとき感じている気持ちを短く記録するだけ”のシンプルなメンタルケア方法です。書くだけでなぜ楽になるのかというと、頭の中に渦巻く漠然とした不安やモヤモヤが言語化され、感情が“外に出る”ことで客観的に眺められるようになるからです。
私の体験談:感情日記が「自分のパターン」を教えてくれた
当時の私は、朝起きた瞬間から胸がざわざわし、落ち着かないまま仕事に向かう日がずっと続いていました。夜になると疲れなのか不安なのか自分でもよく分からず、眠りも浅くなっていました。
そこで、朝起きてすぐと寝る前の1分だけ、スマホのメモに以下の5つを書くようにしました。
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今の感情
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感情の強さ(1〜10)
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きっかけになった出来事
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体の状態
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できれば対処法
最初は「不安9/理由:仕事が終わっていない」「疲労8/理由:眠れなかった」などネガティブなものばかりでした。しかし一週間続けてみると、ある共通点が見えてきました。
それは、「不安が最も強いのは朝」「午後になると必ず落ち着き始める」というパターンです。つまり私は、朝の“これから1日が始まる”というプレッシャーに弱いタイプだったのです。さらに、散歩や軽いストレッチをすると数字が下がることにも気づきました。感覚的ではなく、数値で効果が見えるのは大きな安心材料でした。
感情日記がもたらした具体的な変化
感情日記を1ヶ月ほど続けると、次のような変化を実感しました。
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感情の「予測」ができるようになった
「あ、今の感じはたぶん数値7くらいだな」と感覚がつかめるようになり、落ち込む前に対処できるようになりました。 -
対処法の“効く・効かない”が分かった
深呼吸は効果3、散歩は効果7など、生活改善の優先順位がはっきりしました。 -
“なんとなく辛い”を卒業できた
記録しているうちに、実際に辛い日とただ疲れている日が違うということを理解でき、心の整理が上手くなりました。
続けやすい感情日記のコツ
感情日記は完璧に書く必要はありません。むしろ簡単であるほど続きます。
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1回1分で終える
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長文は書かない
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夕方や寝る前に一括記録でもOK
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アプリの通知を使って習慣化する
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週1回だけ見返して「気づき」を3つ書く
特におすすめなのは「数値化」です。感情という曖昧なものを数字にするだけで可視化ができ、回復までの道筋が分かりやすくなります。
まとめ:心が弱ったときこそ“自分を知る”習慣を
気持ちの波は、記録するだけで確実に整っていきます。私も感情日記のおかげで、自分の感情のクセや落ち込みやすい時間帯が分かり、必要以上に自分を責めることがなくなりました。
メンタルが弱ったときこそ、自分の内側をそっと丁寧に扱うことが大切です。まずは今日から1行だけでも書き始めてみてください。必ずあなたの心を支える力になります。
