自意識過剰というものがあります。私は高校から大学に進学した時にそうなりました。今までは制服を着ていれば特に可もなく不可もなしで過ごせていました。しかし大学に進学すると制服がなくなります。毎日私服になるのです。「どうしよう…」となりました。
勝手にファッションチェック
私は大学に入ってからどういう服を着たらいいのかわからなくなってしまいました。高校時代まで着ていた服装が急に子供っぽく、ダサく感じるようになったのです。「大学生なんだからそれらしい服を着なきゃ」と考えるようになったのです。
ファッション誌を買って研究もしました。おしゃれな友達にいろいろ聞いたりもしました。そして、友人の服装を観察したりもしました。
「この服はいいな」「あの服は自分には合わないだろう」などと周囲をそれとなく観察しつつずっと考え続けていました。そして服を買い、着て外に出ていたのです。
これだけなら単にファッションに興味がある大学生という感じですが、徐々に変な方向に行きます。強迫観念のように「ちゃんとしたファッションにしなきゃ」という思いに支配されるのです。
近くを歩いている通行人が笑うと「自分はダサい服装をしているのではないか…」と不安になり、なんだかコソコソ話している人たちを見ると「見た目を馬鹿にされているのではないか」と恐怖で頭がいっぱいになってしまったのです。
そこからどんどん人に見られている(という勘違い)が怖くなってしまい、何を着ていいのかわからなくなり、そして外に出たくなくなり、最終的に授業に行く以外は引きこもり状態になりました…。
世の中、そんなにはあなたに興味はない
しかし、ある授業でたまたま一緒になった人に話したことで我に返ります。その人は高校からの同級生でした。「実は…」と話をしたところ「いや、世の中そんなにお前に興味がある人はいないぞ。お前もそうだろう、周りに対してそこまで観察してないだろう?昨日すれ違った人の服装全部思い出せるか?」
思い出せません。よほど奇抜な服装をしている人がいれば記憶に残るでしょうが、街中を歩けば一日に数百人もの人とすれ違います。どんな人とすれ違ったかなんていちいち覚えていられません。
気にしすぎていました。友人と道を歩いていれば雑談くらいします。面白い話があれば笑います。噂話をするなら、もし近くに本人がいたらまずいのでひそひそ話になります。別に自分が見られていたからとは限らないのです。
自分も勉強の為に周りの人のファッションを見ていましたが、それとなく見ていましたし笑ったりするようなことはしていませんでした。
周りに見られているなんて、自分が勝手にそう思っていただけなのです。
まとめ
周りの視線が怖いと思ったら、本当に見られているのかを疑ってみてください。そんなにジロジロ見てくる人なんていません。あなたも、他人をジロジロ見るようなことはしないでしょう。
自分は自分、このファッションが好きなんだと考えるようになったら外に出られるようになりました。たとえ少しくらいダサいファッションであっても、周囲に迷惑はかけないでしょう。人を傷つけることなんて無いんですから。
怖がる必要はありません。